【命をも救う】カナダで感じた大麻の実情と私なりの解決策。一人でも多くの人に届け。
昨年10月より、カナダ国内で嗜好品としての大麻の使用が解禁されたことで、先月のマリファナの日はトロントでも賑わっていたようです。
しかし日本では先日、KAT-TUNの元メンバー・田口淳之介容疑者と女優の小嶺麗奈容疑者が大麻所持の容疑で現行犯逮捕されました。
今年に入ってから、大麻所持の事件が続いています。
それを受けて私が先日このようなツイートをしたところ、大きな反響があり、様々な意見をいただきました。
日本で大麻所持の事件が起きると
— くぅ🇨🇦@ダンス×ワーホリ大学生 (@Qoo_2witter) May 23, 2019
「大麻の何がダメなんだ」
って言うカナダかぶれがいるけど、
日本では違法なんだから何がダメもくそも「違法」なんだよ。
なんでカナダではタトゥーしても温泉入れるのに、日本では温泉に入れないんだ!
って言うのと一緒。
それがルール。だから。
日本国内での大麻所持に対して、あたかも「悪くない」かのような声が多数上がっていた為、
「法律で規制されている日本国において、大麻所持が違法行為である事は明白である。」
というのが私の意見であり、このツイートの主旨でした。
これに対する返信の中には、違法行為かどうかでは無く大麻の安全性を訴えようとする意見や、このように法律に従う人がいるから法改正がなされないと訴える意見、さらには
「歴史上他国も違法下で使用していたものがいずれ合法に変わっていったのだから、日本国内で所持する事はバレなければいい」
と仰る意見もありました。
どれも予想外の意見だった為私自身かなり動揺もしましたが、これを受けて
「ここまで人を熱くさせる大麻とは一体どういうものなのだろうか」
と関心を持ったので、現状の大麻に関する情報を調べ尽くし、それをシェアするとともに最後に私の意見を添えておこうと思います。
現状について詳しい方は、下記の目次より「後半 〜私の考え〜」まで飛んでいただければ幸いです。
目次
前半 〜客観的事実〜
日本と大麻の歴史。
「大麻取締法」によって、大麻の所持や使用が厳しく規制されている日本ですが、実は免許があれば大麻を栽培できるってご存知でしたか?
大麻草は「麻(アサ)」の一種で、神社のしめ縄に使われたり、衣類の繊維として使われています。
実は古くから日本でも大麻は使用できたのですが、戦後1912年にGHQによって全面的に禁止。中毒や副作用の原因となるTHCが多く含まれる印度大麻草とともに日本から姿を消しました。
その後1948年に免許制でTHCの少ない大麻草のみ栽培が解禁。しかし所持に関しては医療用含め現在も全面的に禁止されています。
カナダと大麻の歴史
一方カナダ🇨🇦では、2001年に医療目的のマリファナ所持、使用が解禁。
その後2018年10月17日からG7(先進国)としては初めて嗜好品としても解禁。
国家としての解禁はウルグアイに続いて2番目です。
(米コロラド州など、地域ごとの解禁は既にありました。)
どうして?
元々カナダでは医療用としての大麻が合法化されていた背景もあり、その所持者の多さから、大麻所持は軽犯罪扱いで規制が意味を成していませんでした。
そこで思い切った合法化によって、
- ブラックマーケット(違法下での取引)及びマフィアにお金が流れることを防ぐ
- その分を税収として政府が徴収できる
- 身体への影響がつよい未成年への取り締まりに集中できる
- 刺激の強いハードドラッグのみ取り締まれば良いので、警察や裁判所の負担が減る
- 観光産業になり町興しになる
などの利益を優先したと考えられます。
大麻の危険性
直接的な被害
- 幻覚や幻聴が聴こえるようになる
- 現実との区別がつかなくなる(ゲームの世界の痛みを現実に感じてしまう等)
- 五感が敏感になる
- 物忘れをしやすくなる(記憶能力に障害を与える)
- お酒で酔っている感覚に近く、運転による事故などが起きうる。(飲酒運転と同様、大麻使用後の運転も犯罪として取り締まられています。)
- 煙草として吸った場合、物を燃やした煙を吸うことで発ガンのリスクが上がる。(ただし大麻自体に発ガン性があるかどうかは諸説あり)
※ただし、これらの症状は少量の服用であれば確認されないとの事です。
タバコやお酒より安全?
統計によると、マリファナ使用者の9%が依存症になり、タバコ使用者は32%、コカイン使用者は20%、飲酒者は15%が依存症になると言われていますが、最近の品種改良された大麻は昔に比べてTHCの濃度が約4倍のため、依存性や健康被害がタバコやアルコールに比べて低いかどうかは意見が分かれるところだそうです。
合法化による付随的な影響
- 他の危険薬物への興味を促進させる可能性がある。
- または併用して服用される酒やタバコの摂取量増加の可能性。
- 小さい子供に誤って与えてしまうなど、入手が容易になった事で子供の手に届きやすくなる。
- 近隣諸国へ密輸される可能性が高くなる。
- 合法化によって、米大統領トランプ氏を筆頭とした大麻を敵視する国との軋轢が生まれる可能性がある。(アメリカと摩擦を生みたくない日本にとって、合法化に走れない大きな理由の一つかもしれません。)
大麻のメリット
大麻には鎮痛作用・沈静作用・催眠作用・食欲増進作用・抗癌作用・眼圧の緩和・嘔吐の抑制効果。
さらにはHIV、アルツハイマー、うつ病、強迫性障害、不眠症、てんかん、気管支喘息、帯状疱疹、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、パーキンソン病など、約250種類の疾患に効果があるとされています。
また服用する事で多幸感を味わえたり、五感や感性が敏感になる事を利用して、芸術的な作業のためにも使用されていると言われています。
日本での違法性
では日本人はカナダを含め大麻が合法化されている地域では使用して良いのか。
結論から言うと、限りなくアウトに近いグレーだと言われています。
2.一方、日本では大麻取締法において、大麻の所持・譲受(購入を含む)等については違法とされ、処罰の対象となっています。
3.この規定は日本国内のみならず、海外において行われた場合であっても適用されることがあります。https://www.vancouver.ca.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000921.html
この3番は「国際法」と呼ばれ、多国間で共通の利益を守るために制定されます。
例えば日本で重大な殺人罪を犯した犯罪者がカナダへ逃亡した際、両国とも殺人罪は重罪であるため、お互いの共通利益を守るためにカナダの警察はその日本人犯罪者を逮捕することができます。
(ちなみに、未成年の飲酒や賭博、カジノに関しては国際法の規定がないため、日本人が国外の合法下でそのような行為に及んでも罪には問われません。)
ここまでが国外であっても大麻使用は違法であると言われている根拠。
しかしながら、カナダでは大麻は違法ではないため、日本人大麻使用者を捕まえることがカナダ政府にとって利益になるか、「共通の利益」と言えるのかは不確かなところです。
さらにその場合、カナダで合法的に大麻を使用していたカナダ人が日本に旅行に来た際に罪に問われかねないということにもなります。
また、日本に入国した時に大麻使用の証拠を見つけるのは実質的に不可能と言える為、逮捕が不可能であることもグレーにさせている一つの要因と言えます。
カナダを含めた「合法化の波」から日が浅く、まだ日本の裁判所の判例も無い為、専門家も憶測でしか意見ができないのが現状のようです。
ただしもちろん、日本を含めた非合法国への持ち込みは完全に違法ですし、入国時に身体に大麻が付着、または使用の痕跡が残っていた場合、厄介な事に巻き込まれる危険性は十分にある為、決してお勧めは致しません。
後半 〜私の考え〜
先日、私のダンスの友達が急に「癲癇(てんかん)」を発症し倒れました。
大事には至らなかったものの、彼は数週間入院。もちろんその間はダンスも出来ませんでした。
癲癇は一度発症すると何度も再発するリスクがある為、彼は次にいつ発症するのか分からず不安のまま過ごしているのだと思います。
もし彼が医療用大麻によって癲癇を完治させることができるのであれば、そして同じように苦しむ人たちが解放されるのであれば、大麻合法化は十分検討されるべき一つの手段であると感じました。
それは欧米諸国だけでなく、お隣韓国でも医療用に限り大麻が合法になった事からも明らかです。
しかし何故、日本は合法化に踏み切らないのでしょうか。
私は、その答えは簡単で、合法化の需要がない、必要がないと政府に思われているからだと思います。
それは、Twitterでたくさんのコメントを読んだ時に感じました。
Twitterで発信活動を続けている人のうち、果たして何人が然るべき場所に大麻合法化の要求を訴えたでしょうか?
果たして何人が、大麻合法化を要求する正当な理由を答えられるでしょうか?
大麻合法化に否定的な意見に対し、ネット上で意見するに止まっている人は少なくないのではないでしょうか?
ましてや、合法化が進まないからといって「日本国内の違法下で大麻を使用すること」を正当化している人に「大麻を合法化してほしい」と言われて、国が動くでしょうか?
「君みたいな大麻取締法という法律にいつまでも従っている国民が多いから合法化が進まないんだ」
という意見が多かったですが、私はそれは断じて間違っていると思います。
私は、こうやって大麻について調べていく中で、確かに大麻が必ずしも悪いものではなく、時には人の命さえ救えるのだということを知りました。
しかし、安全なのに合法にしない日本政府はおかしいと一方的に意見を突っぱねるのは賢い行動とは言えません。
それは、多くの人が危険で有害だと知っているタバコが違法化されないのと同じ理由でご理解いただけるかと思います。
「状況はそんなに単純じゃない。」
何故日本は未だに大麻を取り締まっているのか。
何故「大麻取締法」が変わらず存在するのか。
その趣旨をきちんと理解し、背景をきちんと理解した上で然るべき対応を取らないと、そう簡単に国は変えられないと思います。
「誰にも迷惑かけていないから法律は関係ない」なんて考えてしまっては、もはや誰も法律を変えようなんて思わなくなってしまうはずです。
確かに今の日本では、大麻合法化活動に対する風当たりはかなり強いかもしれません。
もはやそれについて話すことすらタブーになるように小さい頃から教育を受けてきていますし、マスコミもそのような報道をします。
しかしその固定観念を払うほどに大麻の有用性や需要があるのなら、それを勇気を出して堂々と広めていくことが皆が幸せになれる唯一の方法だと思っていますし、
私はあると確信しています。
この記事が、その正しい理解への手助けになりますように。
それでは。
くぅ
(今回は情報メインの記事でしたが、下記noteからさらに深い私の「考え」が読めます。現時点での私の結論ですので興味を持たれた方に目を通していただければ幸いです。)
(これら押して帰っていただけると大変喜びます。)
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前回反響のあった記事はこちら。
お前誰やねん。って方は是非1本目の記事をお読みください。